刑事事件 [事例10]

従業員が更衣室で着替えをしているところを盗撮→不起訴

40代男性
罪名結果
盗撮 不起訴

背景

Aさんはあるチェーン店の店長をしていました。Aさんが店長をしていたお店では従業員用の制服が支給されており、アルバイトの方たちは出勤すると店内の更衣室で制服に着替え業務に従事することになっていました。

その日は、Aさん以外にはアルバイトの女子高生一人しかシフトが入っていませんでした。Aさんはほかに人もいないことからつい魔がさしてしまい、出勤してきたアルバイトの女子高生が着替えをしているところを盗撮してしまいました。

Aさんの盗撮はすぐに気付かれ、警察に通報されてしまいました。そして、駆けつけた警官から警察署への任意同行を求められ、警察で事情を聞かれることになってしまいました。

その日はAさんの妻が身元引受人になってくれたことでAさんは自宅に帰ることができましたが、引き続き在宅での捜査を受けることになりました。
警察から帰った翌日にAさんは妻と相談に来られ、依頼を受けました。

対応

依頼を受けてすぐに、警察に被害者の連絡先の開示を求めました。被害者からは弁護士限りであれば話を聞いてもよいとの返答があり示談交渉を開始しました。

今回は被害者が未成年という事もあり、交渉は被害者の母親と行うことになりました。バイト先を信頼して娘を預けていたにもかかわらず、そのバイト先の店長による盗撮ということもあり、ご両親も当初はかなりお怒りになり、また不安がっていました。

しかし、被害者やご両親の気持ちに耳を傾け、そしてAさんが今回の件で責任をとり勤務先を退職していること、被害者に対する反省や謝罪の気持ちを何度も説明し、最終的には示談していただくことができました。

結果

結果として、不起訴となりました。
示談交渉する際には被害者と加害者のこれまでの関係性を考慮する必要があります。加害者と被害者が全くの他人であれば、加害行為自体に対する謝罪と賠償で済むことが多いといえますが、両者の関係が密であればあるほど、当該事件以外の要素も考慮した交渉や示談の条件設定が必要になります。

今回の件も、アルバイト先の従業員と店長という関係がありました。そしてAさんは女子高生のご両親とも面識があり、信頼を得ていました。
それだけにAさんの行為は信頼を裏切った行為として被害者の被害感情を強める結果となってしまいました。

そこで、まずは被害者側の話のみを詳しく聴き取り、被害者が何に怒り、何に不安を抱えているかを共有できるように注意しました。
その結果、被害者はAさんが被害者の住所等の情報を知っていることが不安であること、Aさんの行為は許し難いがこれまでのバイトで良くしてくれていたことから大ごとにするつもりはなく、金銭的な賠償についても多額を要求するつもりはないことがわかりました。

被害者が一番重視しているのが、Aさんが被害者に再度近づかないかという点にあったことから、示談交渉では、示談金自体は平均的な金額としたうえで、被害者への接近禁止に関する条項を細かく設け、さらにそれら禁止条項に違反した場合の違約金を高めに設定するという条件を提示させてもらい円満に合意することができました。

被害者が何を重視しているのかを冷静に聞き取ることは、どうしても当事者には難しいのではないでしょうか。
一方で被害者も、第三者である弁護士に対しては冷静に話や要求をすることができることが多いといえます。

被害者が真に望んでいることがわからなければ、示談はうまくいきません。
当事者双方が納得のいく示談を成立させ、後の紛争の芽を残さないためにも、事件を起こしてしまったらご自身で対処するのではなく弁護士に早めにご相談いただければと思います。

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